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2012/04/07

手術当日

2012年4月6日。

早朝、両親と鴉の3人は車で病院に向かう。

龍は8時半に支度をして病室を出る予定だからだ。

着くと、龍はもう起きていたが、

言葉少なく、顔もこわばって緊張しているようだった。

それでも、兄と、新しく出るゲームのことなど話したりしていた。

時間になって、龍は手術着と例の紙パンツと紙キャップを着けて、

看護師に連れられて手術室に向かった。

両親と鴉もつきそった。

手術室に向かう龍の写真を撮る。

「ガッツポーズとかしないの?」と看護師さんが言う。

ということは、そういうポーズをする人もいるということだろう。

龍は、困ったような微笑を浮かべた。

ここから先は、龍は眠りの中、家族は蚊帳の外である。

午後2時ごろに終わると一応聞いていたが、

何事もなくても1、2時間くらいは遅れることもあるという。

同室の人などは、逆にずいぶん早くすんだと言っていた。

ただ待つだけの時間は長く、父親と鴉は将棋をしていた。

それほど使われていないのか駒が足らず、

碁石まで動員して対局していた。

昼は、コンビニ弁当を喫食室で食べたが、

これがまた狭苦しく、気がめいった。

3時過ぎて、看護師に呼ばれ、手術室でY医師の説明を聞く。

残念ながら、その時点ではすっきり納得のいくものではなかったが、

プロ中のプロが、じっさいに目で見て執刀した結果、

そうであったのだからしょうがない。

後日、もっと正確な情報が知らされるだろう。

そのあと、いったん病室のフロアに戻り、

こんどは、ICUに呼ばれて、龍との数時間ぶりの対面となった。

よほどのことがなければ縁のないICUという場所は、

広々としたフロアに、

ナースステーションと、機材と、病床が、

あまり秩序なく点在しているような印象の大部屋だった。

龍は窓ぎわのベッドに寝かされていた。

麻酔からはさめていたものの、まだぼんやりしており、

酸素マスクやいろいろな管が痛々しい・・・

と書こうとしたが、

さすがに、負担の少ない経鼻法である、

思ったより軽装備だったし、

ガーゼで覆われている部分も少なかった。

ガーゼの隙間から見える鼻梁がやや腫れてシワができている気がし、

上唇のあたりは腫れているようだったが、

とても頭の真ん中の手術を終えたばかりには見えなかった。

手術前に言われていたように、髄液の漏れがあったそうなので、

覆われて見えないが、腿に筋膜をとった切開創があるはずだ。

ぼんやりしてはいても、少しは口をきくこともできてひとまず安心した。

本人は眠っていただけ、ともいえるが、

その姿は、やはりひとつの大きな戦いを終えた戦士のように見えた。

不安や恐れを乗り越えて、

がんばって、ちゃんと生きて帰ってきたんだものね。

両親と鴉は、そこまで見届けてから、帰宅した。

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